床瀬のそば

◆床瀬そば         ◆椒庵
TEL.0796-48-0406    TEL.0796-48-0506
◆谷間そば
TEL.0796-48-0439
◆ふる里
TEL.0796-48-0435
◆加か成
TEL.0796-48-0401

トントントントントン…。
蕎麦切り包丁の小気味良い音だけが、静かな山里に響く。
ついさっきまで、丸い固まりでしかなかったそれは、鮮やかな手さばきで見る見るうちに二人前の蕎麦へと姿を変えた―。

床瀬のそばは今から約30年前、地域の村おこしにと婦人部の12名が現在の「床瀬そば」に集まり、試行錯誤の末に作ったのが起源とされる。
焼畑で一番最初に作れたのが蕎麦だったこと。そして三椒川が目の前に、また清水が湧出し、蕎麦打ちに不可欠な冷たくおいしい水が豊富だったこと。
床瀬には旨い蕎麦づくりに適した環境があった。

また、それに加え村自慢の特産品、良質の自然薯。
蕎麦のつなぎに使ってみた。これがベストマッチ。他のどこにも真似のできない旨い寒そば、「床瀬のそば」の誕生である。
だしにもこだわった。
あっさり系の秘伝だしを開発、最後まで飲めるだしを目指した。薬味には、天然ワサビにネギ、それにユズを加えた。
そして3軒に分かれてスタートしたこの蕎麦は、得も言われぬ清涼な立地も手伝って大好評を博した…。

今も変わらぬ床瀬のスタンスが二つある。
一つ目は、客の顔を見てから打ち、二人前単位でゆがき、そしてゆがきたてを供すること。

二つ目は、お客さんと一緒に楽しむことだ。時間、空間、景観をゆっくりと。「ゆっくり」が一番のごちそうだと床瀬の人々は考える。

今は蕎麦を待つ間に食べるごちそうも盛りだくさん。鶏の松葉や生椎茸の炭火焼、ヤマメの塩焼、ワサビの葉漬やワラビなどの山菜料理、大根の煮付けなどの田舎料理。

そして顔なじみの客との楽しい会話。常連さんの多い床瀬では、何も言わなくても、この流儀ともいえる楽しみ方をわきまえた人が多い。
決して焦らず急がず、ゆっくりと村全体を味わう。
床瀬のそばを美味しくいただくために一番必要なのは、ひょっとして懐の広さなのかもしれない。